【ダイエットと睡眠の関係】睡眠不足がダイエットを阻害する理由と対策!

ダイエットや健康的な生活といえば食習慣の改善と運動に目を付ける方が大半です。しかし、ダイエット・健康的な生活を送るためには睡眠にも注目しなければいけません。

ダイエットと睡眠はとても重要な関係性を持っており、良質な睡眠・適切な睡眠時間は、ホルモンの分泌・脂肪燃焼などの代謝を促進させることが分かっているので、ダイエット効果にもつながります。

この記事では、睡眠とダイエット・健康との関連について解説してます。

ダイエット・健康的な生活の参考にしてみて下さい。

睡眠について理解を深めることはダイエット・健康的な生活をサポートします。

身体に必要な睡眠時間は個人差がありますが、一般的に6~7時間程度の睡眠が理想とされています。

良質な睡眠をしっかり取ることは食欲を抑制するホルモンが分泌し、食べ過ぎを防止します。しかし、睡眠不足は食欲を増進するホルモンが分泌されることで食べ過ぎたり、血糖値を上げるホルモンが分泌されることで血糖値が上がったり、高血圧上体が続くなどの肥満・糖尿病などの生活習慣病に繋がってしまいます。

良質な睡眠と適切な睡眠時間は全体的にホルモンバランスが正常に整えられることで、肥満のリスクを低下することに繋がります。

次に睡眠とホルモンの関連について解説していきます。

睡眠時には様々なホルモンが分泌されています。それぞれのホルモンの働きと特徴を解説していきます。

成長ホルモン

【働き】

アナボリック作用:骨や筋肉、心臓やその他全身の臓器などの細胞においてタンパク合成を促進し、細胞増殖を促す働き

代謝の促進作用:エネルギー生成時に脂肪分解を促進し、さらに血糖値を調整する作用

【特徴】

眠りはじめの90分で分泌されるホルモンであり、睡眠の質が悪いと分泌量が低下します。

成長ホルモンの分泌を最大限にするためには、毎日決まった睡眠のリズムで眠ることが重要であると言われています。

メラトニン

【働き】

メラトニンがしっかり合成・分泌されていれば、入眠しやすく、睡眠の質を上げることができます

副交感神経の働きを強める作用があり、メラトニンが分泌されることで副交感神経が活性化し、身体も脳もリラックス状態・休息モードになります

【特徴】

日光を浴びた約14~16時間後にメラトニンが分泌され睡眠を促す効果があります。

睡眠と覚醒を切り替え、朝起きて、夜眠るという生体リズムを構築しています。

セロトニン

【働き】

セロトニンは幸せホルモンと呼ばれており、ストレス耐性を上げて精神を安定させる作用があります。

セロトニンは睡眠を促すメラトニンの原料になります。

【特徴】

セロトニンは、【トリプトファン】が材料になり、体内でつくり出すことができないため、合成に必要なビタミンB6を摂る必要があります。トリプトファンは、乳製品や豆製品などに多く含まれ、ビタミンB6はカツオマグロの赤身豚のレバー、また小麦胚芽玄米などに豊富に含まれています。

日光を浴びる・適度に体を動かすことで分泌が促進されます。昼夜逆転の生活・ほとんど室内で過ごしている人・日常的に運動不足などは、セロトニンの分泌量が低下しやすいといわれています。

レプチン

【働き】

脳の満腹中枢を刺激して食欲を抑制し、満腹感を得られる効果があります。

【特徴】

食事を摂取することで脂肪細胞から分泌され、脂肪が増えるに従い放出量が増え、適正な体重を維持するために重要な働きをします。 寝不足の状態分泌量が低下し食欲抑制に繋がらず太りやすくなります。

また、肥満の人の多くは、レプチンが効きにくくなる状態であり食欲を抑えられなくなると言われています。

コルチゾール

【働き】

脈拍や血圧を上昇させることで、ストレスに対処する能力(集中力など)を高める効果があります。

ブドウ糖の合成を促進し、血糖値を上昇させることで低血糖状態を防ぎます。

免疫系の過剰な反応を抑制して、炎症を抑えます。

【特徴】

コルチゾールは体内時計によって変化し、早朝が最も高く夕方から夜は早朝の半分以下になります。

また、ストレスを感じると多く分泌されることから、「ストレスホルモン」とも呼ばれています。

コルチゾールが過剰に分泌されると、免疫力の低下・血糖値が高くなる・脂肪がつきやすくなるといった身体に良くない状態が続きます。

【睡眠時間が短い人ほど太る傾向がある】という調査報告があります。富山県の児童およそ1万人を対象にした調査では、8時間以下しか眠っていない子どもは、毎日10時間以上睡眠をとる子どもに比べ、肥満の度合いが3倍近く高くなっているそうです。同じような報告は世界各地で見られており、大人の場合も同様の傾向を示しています。

睡眠不足が肥満に繋がるのは、食欲に関係するホルモンの変化と運動不足によるものだと考えられています。

寝不足によるホルモン・身体変化について解説していきます。

グレリン

【働き】

グレリンは食欲ホルモンとも呼ばれており、空腹感を引き起こすホルモンです。

空腹になると胃から血液中に分泌され、血液を流れたグレリンが脳の摂食調節部位に作用することで、食欲が刺激され、空腹感が生まれると言われています。

【特徴】

睡眠不足になるとグレリンの分泌量が増加し、食欲を抑えるレプチンが減少すると言われています。そのため、寝不足になると過食や体重増加のリスクが高くなります。

血糖値

【働き】

血糖は最終的に生命維持エネルギー・運動エネルギーとして利用されます。血糖が足りないと筋肉や脂肪を分解してエネルギーを得ようとします。そのため、血糖は生きるために必要不可欠なものです。

【特徴】

血糖はグリコーゲンとなり水分と共に肝臓や筋肉にグリコーゲンに蓄えられます。そして、余った血糖は中性脂肪として蓄えられます。そのため、血糖値が高いということは血糖が余る状態であるため中性脂肪となり太ってしまいます。睡眠不足はコルチゾールの分泌量が増加し、血糖値が高い状態を生み出してしまうため、結果として太りやすくなります。

疲労の蓄積

ヒトは睡眠中に副交感神経が優位となりリラックス状態になります。

ヒトの身体は睡眠中に回復するため、睡眠不足は身体の回復が不十分な状態となってしまうため疲労が残ってしまいます。身体の疲労が残ってしまうと運動が難しくなるので、結果的にダイエットに必要な継続した運動が難しく運動不足に陥ってしまいます。

ストレスの蓄積

睡眠不足が続くと、脳内のストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増加し、ストレスへの対処能力が低下します。睡眠不足が続くと、日中の活動においても集中力や注意力が低下し、パフォーマンスが下がったことにより、ストレスを感じやすくなる可能性があります。
睡眠不足がストレスを蓄積し、パフォーマンスの低下によってストレスを感じさせるため、悪循環を引き起こしていると言えます。

睡眠は心身にとって必要不可欠なものです。良質な睡眠・適切な睡眠時間は身体にとって様々良い影響をもたらします。

心身の疲労回復

睡眠不足になると、身体的・精神的な疲労が蓄積していきます。良質な睡眠の効果を得るためには、「ノンレム睡眠:深い睡眠」と呼ばれる睡眠リズムを把握し、成長ホルモンがしっかり分泌される状況を心がける必要があります。

この成長ホルモンが正常に分泌されることで自律神経が整い、身体的・精神的な回復力が高まります。

ストレス解消

良質な睡眠はストレスホルモンであるコルチゾール分泌の増加を防止し、ストレスへの対処能力を高めます。また、規則正しいリズムで毎日過ごすことは成長ホルモンを分泌し、ストレスがリセットされ溜まりにくい効果が得られると言われています。

痩せやすい体質の促進

毎日決まった睡眠のリズムで眠ること成長ホルモンの分泌を促します。成長ホルモンは骨や筋肉などの全身の臓器などのタンパク合成を促進、エネルギー生成時に脂肪分解を促進することで痩せやすい体質を作ることに繋がります。

就寝前にブルーライトを浴びない

就寝前にスマートフォン・タブレットなどの画面からブルーライトを浴びていると、「メラトニン」の分泌が阻害されてしまうことで、なかなか寝付けないという状態に陥ってしまいます。

ブルーライトは睡眠の質を低下させるため、規則正しい生活リズムを保つためにも、就寝前のテレビやスマートフォンの操作は控えることを推奨します。

夕方以降にカフェインを摂らない

カフェインには覚醒作用があります。夕方以降にカフェインを摂ってしまうとカフェインの作用により中々寝付けないことに繋がる可能性があります。カフェインの代表はコーヒーですが、コーヒー以外にも紅茶・緑茶・コーラにもカフェインが含まれていることがあるため注意が必要です。

またアルコールは就寝前に飲むと入眠しやすくなりますが、深い睡眠には繋がらず中途覚醒が多くなるため、良質な睡眠に繋がらないので気を付ける必要があります。

就寝2~3時間前には入浴を済ませておく

入浴は身体を温めるため身体は興奮状態になります。就寝前に入浴してしまうと身体が興奮状態となり寝つきが悪くなります。入眠の2~3時間前に入浴を済ませておくことで、入眠時には身体は眠りやすい状態にすることが出来ます。

朝起きたら太陽の光を浴びる

人間の体内時計は24時間周期よりも少し長いリズムであると言われています。朝に太陽の光を浴びることでメラトニンが入眠時に分泌されて、寝つきが良くなります。また、朝食をしっかり食べることでメラトニンの分泌量が増えると言われているため、栄養バランスの取れた朝食を食べる習慣を身に付けることが重要です。

寝る直前に運動しない

入眠前に運動してしまうと身体は興奮状態になりリラックスすることが難しくなります。もし、身体を動かしたいのであれば筋トレや有酸素運動といった過度な運動は控えて、軽いストレッチ程度にしておくことをお勧めします。

自分に合った寝具で毎日同じ時間に寝る

良質な睡眠を取るためには、自分に合った寝具で毎日同じ時間に寝ることが大切です。合わない寝具を使用してしまうと寝心地の悪い寝具で寝ても良質な睡眠を得られません。また、疲れが取れない・身体に痛みが出るといった症状が出ることもあり、身体に悪影響が出る可能性があります。

マットレスが柔らかいと背骨が過度に曲がってしまいます。反対に、マットレスが硬すぎると肩や骨盤に体重がかかってしまいます。体格などの個人差があるため、万人に良いマットレスはありませんが、自分が快適に寝ることが出来るマットレスを使うことが大切です。

また、特に枕も硬さ・高さが自分にあったものを選び、首に負担をかけないようにすることが大切です。

部屋を少し冷やしておく

「安定した眠りのカギを握っているのは体温と言われいます。皮膚表面の体温・身体の奥の深部体温があり、夜になると、手足の末端から放熱して深部体温が下がることで、自然と眠気が高まって入眠しやすくなります。。