仕事や勉強の合間に「少し横になりたいな」と思ったことはありませんか?実は昼寝は単なる休憩ではなく、脳と身体を効果的にリフレッシュさせるための効果的な方法として注目されています。
しかし、昼寝も長さによって得られる効果は大きく変わってきます。短すぎても物足りず、長すぎると逆にだるさを感じてしまうことも…
そこで今回は、昼寝の最適な時間と、昼寝が私たちの心身に与える効果について分かりやすく解説していきます。
昼寝の最適な時間は10~20分
睡眠というものは「浅い睡眠であるレム睡眠」と「深い睡眠であるノンレム睡眠」というサイクルを繰り返しています。
人は寝始めるとまず浅い睡眠であるレム睡眠から入り、時間の経過に伴いノンレム睡眠に移行していきます。
昼寝はレム睡眠の範囲で済ませることが出来るように、昼寝の最適時間は、およそ15〜30分ほどに留めておくのが良いとされているようです。日中にとる15〜30分程度の短時間睡眠のことを”パワーナップ”といい、厚生労働省でもパワーナップ後は作業効率を向上させるとして紹介しています。
しかし、昼寝の時間が30分を超えると深い睡眠であるノンレム睡眠に入っていってしまい、起きた後に睡眠慣性から寝ぼけてしまい、脳が元の状態に戻るまで時間がかかってしまう可能性があるため注意が必要です。
昼寝の効果1:集中力・注意力の回復、アイデアが生まれる、記憶の定着

注意力・作業効率の向上
アメリカのNASAの研究では約20分の昼寝が注意力や作業効率が大きく向上することが分かっています。これは”脳の疲労回復”や”覚醒レベルのリセット”による効果と考えられており、少しの昼寝により午後の勉強・仕事の集中力を上げてくれることが期待出来ます。
新しいアイデアが生まれる
また、カリフォニア大学の研究では、短時間の睡眠がひらめきや発想力向上に寄与することが示唆されています。浅い睡眠は夢をみることがあり、この状態では脳が自由に情報を組み合わせるため、新しい発想やひらめきが生まれやすくなると言われています。アイデアに行き詰った時は、短時間の昼寝をすることが新しいアイデアが思いつくかもしれません。
記憶の定着
さらに、睡眠には「記憶の整理と固定」を助ける役割があり、短時間の昼寝でも記憶に関与する海馬の働きがリフレッシュされることが知られています。これにより、新しい情報を覚える能力や学習効率が高まることが報告されています。
昼寝の効果2:疲労回復

身体がリラックスモードになる
昼寝をすると副交感神経が優位となり、心身がリラックスした状態に切り替わります。そのおかげで心拍数や血圧も落ち着き、自然と疲れが抜けやすくなります。
午後のだるさを消す
研究では15~20分の昼寝で午後の眠気やだるさが大きく減ることが分かっています。夜の睡眠が足りなかった時でも、昼寝を取り入れるとパフォーマンス低下を防ぎやすくなります。
身体の回復をサポート
睡眠中には身体の修復を助けてくれる成長ホルモンが分泌されます。昼寝は短時間でも、この成長ホルモンの働きを後押ししてくれるため、身体の疲れをとるサポートにもなります。
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昼寝の効果3:ストレス軽減

ストレスホルモンの減少
ストレスを感じると、身体の中ではストレスホルモンとよばれる「コルチゾール」というホルモンが増えます。このホルモンが増えすぎると、疲れを感じやすくなったり、集中力が落ちたりすることがあります。
しかし、昼寝を10~20分ほどするとコルチゾールの分泌が抑えられることが分かっています。また、副交感神経が優位となり、心身がリラックスモードになることもストレス軽減に繋がると考えられます。
昼寝の効果4:運動パフォーマンスの向上

反応速度が速くなる
短い昼寝でも、身体の動きや判断がスムーズになります。サッカーやバスケットボール・バレーボールなどの素早い動きは判断を要するスポーツにおいて、パフォーマンスが改善することが研究で報告されています。
集中力が上がる
また、昼寝により脳がリフレッシュされると運動中の集中力がアップします。技術や戦略が必要なスポーツでは、昼寝を取り入れるだけでプレーの質が上がることがあります。
筋力・スプリント能力にプラス
スポーツ科学の研究では、20~30分の昼寝が筋力やスプリント能力にプラスの影響を与えることが報告されています。
まとめ
昼寝は短時間でも脳と身体の両法に良い影響があります。
脳のパフォーマンスを高める
疲労を回復する
ストレスを和らげる
運動のパフォーマンスを上げる
午後の15~20分ほどの昼寝を取り入れるだけで、集中力や身体のリフレッシュ効果を感じやすくなります。
上手に昼寝を取り入れて、午後の時間を快適に過ごしましょう!
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