【理学療法士が紹介】自宅で出来る筋トレ集※随時更新

近年では筋トレを中心にダイエットやボディメイクを行う人も増えてきたように感じます。昔に比べると身体作りに必要な情報をとして、筋トレが雑誌やテレビなどで紹介されることも増え、興味を持つ方もいると思います。

しかし、今まで運動を行ってこなかった人や筋トレに関して初心者の方がどんなメニューを行えばよいのか分からないと思います。

ここでは自宅で出来る筋トレの種類と鍛えることが出来る部位を紹介します。

筋トレの3原則

筋トレには3つの原則があります。3つの原則を知っておくことで、より効率的に筋トレの効果を発揮することが出来ます。

1.過負荷の原則

筋トレは筋肉に負荷をかけなければ効果を発揮しません。つまり、楽な筋トレでは効果が現れません。これを【過負荷の原則】と言います。

筋トレを開始していき、いつまでも同じ運動量・負荷では、身体が徐々に刺激に慣れていき効果が現れにくくなります

筋トレで身体に変化を出すためには、1回当たりの負荷を増やしたり、1セット当たりの回数を増やしたりなど、負荷を徐々に高めていく必要があります。

1回当たりの負荷を増やす筋肉量の増加が期待出来るため、基礎代謝の向上が見込めます。

1セット当たりの回数を増やす筋肉の持久力が付いてきます。また、筋トレ中の心拍数が上昇しやすく、高重量・低回数よりもカロリー消費が期待しやすいです。

筋肉量を増やしたいのか、筋肉の持久力向上・カロリー消費を行いたいのかによって、負荷のかけ方は異なって来ますので、自分の目的に合わせて負荷を調整してみて下さい。

2.可逆性(かぎゃくせい)の原則

筋トレを行って、筋肉量を増やしたり、筋肉の持久力を付けても、筋トレを止めてしまうと徐々に元に戻ってしまいます。

これを【可逆性の原則】と言います。筋肉量や体力を維持・向上させるには、筋トレを継続する必要があります。

しかし、筋トレを止めても数日~1~3週間程度では、すぐに筋力は変わらないという報告もあるので、数日筋トレを行わなかったからといって焦る必要はありません。

自身が継続出来る筋トレ・運動を行うことが大切です。

3.特異性の原則

筋トレを行うと筋力が向上します。筋力は、筋トレ方法によって効果の発揮が異なります。

例えば、太ももの前にある大腿四頭筋はボールを蹴るなどの膝を伸ばしたり、ジャンプ・ペダルを漕ぐ時に強い力を発揮します。

大腿四頭筋のトレーニングを膝を伸ばして行うのか、スクワットなどの地面を蹴るようにして行うのかによって筋力の発揮が異なります。

膝を伸ばして筋トレを行うと、より強くボールを蹴るなどの膝を伸ばす時により筋力を発揮しやすくなります。

反対に、スクワットなどの地面を蹴るように筋トレを行うとジャンプ・ペダルを漕ぐ時により力を発揮しやすくなります。

ダイエット・ボディメイクでは気にしすぎる必要はありませんが、スポーツでパフォーマンスを上げたい人は、目的によって筋トレ方法を選別する必要があります。

自宅で出来る筋トレ

自宅で出来る筋トレ:上半身

フロントプレス
方法:1.ダンベルまたは水の入ったペットボトルを両手に持ちます。
   2.ダンベル・ペットボトルを上に上げます。(肘は伸ばしきらない)
   3.ダンベル・ペットボトルを始めの姿勢に下ろします。
回数:10~20回×2~3
注意点:上半身を反らすと腰痛の原因になる可能性があります。(腹筋・背筋を意識して、上半身を真っすぐ維持します)
    手幅が狭いと上腕二頭筋や僧帽筋にも負荷が分散します。

フロントプレスで鍛えることが出来るのは主に肩周りの筋肉である三角筋です。肩周りの筋肉を鍛えると肩幅が広く見えてたくましく見えたり、相対的に腰回りが細く見える効果が期待出来ます。

ダンベルカール
方法:1.ダンベルや水を入れたペットボトルを、肘を曲げゆっくりと持ち上げます。
   2.持ち上げたらゆっくりとダンベル・ペットボトルを下ろしていきます。
回数:10~20回×2~3
注意点:肘が前後に揺れないように注意して下さい。
    肘を伸ばしきるとケガに繋がる可能性があります。
    反動をつけると筋肉に負荷がからないのでゆっくり行うことを意識します。(瞬発力・神経を鍛えたい場合は反動をつけるのがおススメです)

ダンベルカールで鍛えることが出来るのが腕の前側にある上腕二頭筋などです。鍛えると力こぶが大きくなります

腕立て伏せ(手の位置は肩幅)
腕立て伏せは大胸筋を鍛える筋トレとして有名ですが、手の位置を狭くし肩幅にすることで上腕三頭筋を主に鍛えることが出来ます。
1.手の位置は肩幅にして腕立ての開始の姿勢を取ります。
2.肘を曲げながら上体を床と平行になるようの下ろします。
3.上体が床と平行になった状態から、肘を伸ばし腕立ての開始姿勢に戻ります。
回数:10回×2~3
注意点:背中を反らしたり、曲げたりしないように気を付けて上体は真っすぐな姿勢を保ちます。
    腕立てが難しい場合は、膝を床に付けて行うことで負荷を抑えることが出来ます。

手の接地位置を肩幅にした腕立て伏せで鍛えることが出来るのは主に腕の後ろ側にある上腕三頭筋です。腕の筋肉の2/3が上腕三頭筋なので、腕を太くしたい方は上腕三頭筋を鍛えることをお勧めします。

リバースプッシュアップ
方法:1.足をついてベンチや椅子などを胸を張った状態で把持します。
   2.肘を曲げて上体を下ろします。
   3.肘を伸ばして上体を上げます。(肘は伸ばしきらない)
回数:10~20回×2~3セット
注意点:肘を伸ばしきるとけがをする可能性があります。

リバースプッシュアップで鍛えることが出来るのは主に胸の筋肉である大胸筋の下側と腕の後ろ側にある上腕三頭筋です。大胸筋の下側を鍛えることは胸と腹筋の間の綺麗な輪郭を作ることが出来ます。また、上腕三頭筋を鍛えることで腕を太くすることが期待出来ます。

グーパー運動
1.両手を前に出しじゃんけんのグーとパーを繰り返します。
回数:30~50回×1~2

握力を鍛えることで、肘から先の腕を太くすることが出来ます。また、ペットボトルや瓶の蓋を開けることが簡単になることが期待できるため、いざという時に頼られたい方は鍛えてみてもよいかもしれません

自宅で出来る筋トレ:体幹

ラットプルダウン
〇スクワット
方法:1.タオルなどを持ち、肩幅に広げた両手を上げます。
   2.力強く両肘をわき腹にくっつけるように意識しれ両腕を下げます。
回数:10~20回×2~3
注意点:
タオルは身体の前後どちらでも問題ありません。肩甲骨を内側に寄せるように行うと僧帽筋・菱形筋など背中全体の運動になります。
    運動を繰り返すだけでは負荷が軽い為、下げ切った状態を数秒~10秒程、力強く維持すると負荷が上がります。

背中の筋肉である広背筋や大円筋を鍛えることは肩を後ろに引っ張り猫背の改善に効果が期待出来ます。普段、デスクワークが多い人・スマフォを触っている時間が長い人やソファなどの柔らかい座面に座ることが多い人は猫背になりやすので鍛えておいて損はありません。また、肩こりは多くの場合猫背が原因であることが多いので、肩こりが気になる人もやってみてはいかがでしょうか?

プランク
1.前腕(手~肘)と足先を床につけて身体を真っすぐにした姿勢を保ちます。
時間:30~60秒×2~3
注意点:腰が反った姿勢で行うと腰痛の原因となります。また、腰が曲がってしまうと負荷が十分にかからなくなります。

プランクは主にお腹周りの腹筋群を鍛えることが出来ますきれいな姿勢を保持する筋肉を鍛えることが出来るため、普段の姿勢をきれいにすることで品を感じたり、若く見える効果が期待できるかもしれません。

腹筋ローラー
膝をついて腹筋に力を入れながらローラーを前後に転がします。(戻る時は腰の力も意識します)
まずは10回から始めて徐々に回数を増やしていくことが望ましいです。
腹筋ローラーは比較的難易度が高く、腰に負担がかかりやすいので椎間板ヘルニアなどの持病がある人は負荷に気を付けるか、別のトレーニングを行う方がよいかもしれません。

腹筋ローラーで鍛えることが出来るのはお腹周りの筋肉です。腹筋を鍛えて、美腹筋を目指してください。

自宅で出来る筋トレ:下半身

空気椅子
1.足の位置は肩幅より少し広め、膝の角度は90°になるようにし太ももが床と平行になるように意識します。
  背中は伸ばします。(壁を利用すると背中を伸ばしやすくなります)
時間:30~60秒×2~3
注意点:負荷が高くてきつい場合は膝の角度を緩めても大丈夫です。
    壁を利用する場合、壁にもたれかかると効果が半減です。

空気椅子で鍛えることが出来るのは主にお尻にある大殿筋・太ももの前にある大腿四頭筋と後ろにあるハムストリングス(半膜様筋・半腱様筋・大腿二頭筋の総称)であり、おまけとしてふくらはぎにある腓腹筋を鍛える効果が期待出来ます。足腰は日常生活の多くに関わってくる筋肉です。また、足腰を鍛えることは腰痛予防の効果もありますので、腰痛が気になる方は鍛えてみてもいいかもしれません。

スクワット
〇スクワット
方法:1.足を肩幅か肩幅より少し広めにして、つま先はやや外側に広げます。
   2.お尻を下げていくイメージでしゃがみ込みます。
   3.太ももが床面と水平になるまでしゃがみ込んでから立ち上がります。
回数:10回×2~3
注意点:膝がつま先より前に出ると膝を痛める可能性があります。壁の前でスクワットをすると自然と防止することが出来ます。
    腰が過度にそってしまうと腰痛に繋がります。
    尻もちをつきそうになる場合は、手すりや重めの椅子などを持って行います

【鍛えることが出来る部位】

空気椅子と同様に鍛えることが出来るのは主にお尻にある大殿筋・太ももの前にある大腿四頭筋と後ろにあるハムストリングス(半膜様筋・半腱様筋・大腿二頭筋の総称)であり、おまけとしてふくらはぎにある腓腹筋を鍛える効果が期待出来ます。足腰は日常生活の多くに関わってくる筋肉です。また、足腰を鍛えることは腰痛予防の効果もありますので、腰痛が気になる方は鍛えてみてもいいかもしれません。

レッグカール
方法:1.両足にセラバンドまたは重りをつけた状態で膝を曲げます。
   2.踵がお尻につくまでゆっくり曲げます。
   3.曲げた膝をゆっくり伸ばします。
回数:15~20回×2~3

レッグカールで鍛えることが出来るのは太もも裏にあるハムストリングス(半膜様筋・半腱様筋・大腿二頭筋の総称)です。アクセル筋とも呼ばれ、走る時の前に進む推進力を担っています。速く走ることが出来るようになりたい方は鍛えておいても損はありません。

カーフレイズ
1.膝を固定したままゆっくりと踵の上げ下げを繰り返します。
回数:15~20回×2~3
注意点:頭が天井に近づくように真上に動きます。

カーフレイズで鍛えることが出来るのは下腿三頭筋(腓腹筋とヒラメ筋の総称)です。歩く時の前に進む推進力を担っており、鍛えることで歩く速度が速くなることが期待出来ます。また、ふくらはぎを鍛えることできれいな輪郭を作ることが出来るようになりたくましく見えることが期待出来ます。