ダイエットに運動は不要?一日の活動量を上げる考え方

ダイエットと言えば食事制限と運動というイメージが強いと思われます。

ダイエットの為の運動として筋トレやジョギングなどの有酸素運動を頑張る方が良いのは分かっているが、実際に運動時間を確保し続けるのが難しい人もいるかと思われます。

ダイエットは継続しなければ意味がありません。体型は生活習慣の結果です。一時的に運動を頑張ったとしも運動を止めてしまえば体型は元に戻ってしまいます。

定期的な運動を継続するのが望ましいですが、まとまった時間を確保出来ない、中々続けることが出来ない、という方にNEATという考え方をお伝えします。

NEATという視点を持ち、無理なく続けることが出来るダイエット生活に役立てていただけたらと思います。

NEAT(ニート)とは「Non-Exercise Activity Thermogenesis」の頭文字をとった言葉で、非運動性活動熱産生を意味します。
非運動性活動熱産生は筋トレやランニングなどの運動意図した運動ではなく、日常生活を過ごす中での身体活動によって消費するエネルギー量のことを言います。

日常生活の活動の例として、立ち上がる、歩く、階段を昇るなど、多くの方が共通して行う生活動作があたります。日々の日常生活の身体活動量を上げることで太りにくい生活習慣を構築することが出来るようになります。

筋トレやウォーキングやサイクリングなどの運動に苦手意識がある方や時間が取れない方は生活の活動量を上げることを意識してみてはいかがでしょうか?

意図した運動ではなく日常生活の活動量を上げることはエネルギー消費の観点からも有効です。

ヒトのエネルギー消費は歩くといった低強度の運動では、血液から取り込まれた脂肪酸や筋肉に貯蔵している中性脂肪などがエネルギー源となっています。運動強度が上がり、ジョギングのような中強度な運動では筋グリコーゲンの利用割合が上昇し、さらに強度が高いランニングのような高強度な運動では、筋グリコーゲンが主なエネルギー源となります。

運動強度では同じ時間運動をした時の脂肪消費量は大きく変わらないので、日常生活の活動量を上げて、活動する時間を増やすことは脂肪を消費することに繋がります。

細目に歩く

一日の活動量を上げるポイントの1つは細目に歩くということです。自分の定位置に色々な物を置いていないでしょうか?手を伸ばせばリモコンやお茶などの飲み物・ティッシュに手が届く、ごみ箱に手が届くような何でも同じ場所にそろってしまうと定位置から動く機会が減ってしまいます。

あえて、リモコンやティッシュを離れた場所に置く、飲み物はテーブルに置きっぱなしにせずに冷蔵庫に必ずしまう、ごみ箱は少し歩かないと届かないところに置くというように生活をする上で自然と歩く機会を増やしてみることが活動量を上げるポイントです。

日常生活を過ごす上で効率をあえて下げることで痩せる・太りにくい生活習慣に繋がります。

車に頼らない

徒歩10分先のスーパーまで買い物に行く時に車を使っていませんか?徒歩で移動できる範囲まで外出する時に、楽だからといって車に頼ってしまうと活動量が減り、太りやすい生活習慣に繋がってしまいます。

特に急ぎの用事がない時は車に頼らずに歩いて出かけてみることが痩せる生活習慣に繋がります。

エレベーター・エスカレーターを使わない

エレベーターやエスカレーターを使うと非常に楽です。しかし、階段の昇り降りはエネルギーを消費する大きなチャンスです。階段を昇るだけでなく、降りる方も決して少ないエネルギーを消費します。

階を移動する時は、階段を使うように心がけてみて下さい。

家事を積極的にする

家事を積極的にすることはエネルギーを消費することに繋がります。洗濯・掃除・調理と片付けなどの家事をする時のエネルギー消費量も決して少なくありません。

●洗濯では洗濯物が入った洗濯カゴを持ち運ぶ、洗濯物を干す時に洗濯物をとる動作を繰り返すことがエネルギー消費に繋がります。

●掃除では掃除機だけでなく、拭き掃除もすることで活動量が増えます。

●お風呂・トイレ掃除などのしゃがみ込みを続けることは足の筋トレになります。

●調理では立っている時間が長くなります。また、フライパンを振る・鍋を持つなどの動作は腕の運動にも繋がります。

姿勢を真っすぐ保つ

姿勢を正しく保つには腹筋・背中の筋肉に少し力が必要です。腹筋・背中の筋肉は持久力に優れており、姿勢を保つだけでは著名な疲労はありません。姿勢を保つことは持久力に優れた筋肉を使用し続けますので疲れることなく、エネルギーを消費することに繋がります。

お腹に少し力を入れて背筋を伸ばすことを意識して生活してみて下さい。

立つ時間を増やす

ヒトは座っている時よりも立っている時の方がエネルギーを消費します。TVを観る時、スマフォを操作する時、本を読む時など座るのではなく立って行ってみることでエネルギー消費に繋がります。

非運動性活動熱産生(NEAT)というのは最初から張り切らないことがポイントです。

簡単に出来ることばかりなので、最初から全てやろうと張り切ってしまうと大変に感じてしまうことがあります。大変に感じてしまうと続かなくなるので本末転倒です。

ダイエットは継続することが大切なので、ひとつずつ生活習慣の中に取り入れていくことをお勧めします。

また、活動量が増えたからといって食事量を増やしてしまっては意味がありません。「運動をしてるから食べても大丈夫!」という考えでは痩せることは出来ません。あくまでNEATとは日常生活の活動量を少しずつ増やし、痩せる生活習慣を身に付けるためのものであり、安心して食べる量を増やさないように気を付けて下さい。